後藤健生の「蹴球放浪記」第263回「続・ビールに関するサプライズ」の巻(1)サッポロは「世界三大ビール産地」か、元チェルシー名GKの故郷は「ピルスナー誕生」の地の画像
1974年ワールドカップ決勝は「ビールの都」ミュンヘンで行われた。提供/後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生は前回、世界のサッカーとビールについて大いに語った。今回は、「まだまだ飲み足りない」じゃなくて、「語り足りない」ということで、その続編をお届けする!

■世界の「三大ビール産地」?

 前回の「蹴球放浪記」では、アジア各国でのビールに関するビックリ体験についてお話ししましたが、ビックリは何もアジアでのことだけではありません。

 僕が最初にヨーロッパ一人旅をしたのは、1974年のワールドカップのときでした。開催地は西ドイツ。そう、ビールの本場ですよね。

 日本の某ビールメーカーのCMソングに「ミュンヘン、サッポロ、ミルウォーキー……」というのがありました。1958年に作られたCMだそうです。

 ドイツのミュンヘンと札幌、そしてアメリカ・ウィスコンシン州のミルウォーキーというビールの本場は同じ北緯45度付近にあるというCMでした。

 本当に世界の人が「サッポロ」をビールの三大産地と認識しているのかとか、札幌とミルウォーキーは北緯43度でミュンヘンは48度だとか、ツッコミどころはたくさんあるのですが、たぶん多くの日本人の記憶として残っているCMでしょう。

 メジャーリーグ(MLB)のミルウォーキーの愛称は「ブリュワーズ」つまり「醸造家」で、ロゴにもビールの原料である大麦が描かれています。北アメリカを代表するビールの本場なのでしょう。

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