
現在、各都道府県おいて天皇杯代表チームが続々と決まっている。東京都でも代表決定トーナメントである「第30回東京都サッカートーナメント」が進んでいるが、サッカージャーナリスト後藤健生はこの大会が、首都ならではの「異種格闘技戦」だと考えている。
■最強チームとの「準決勝」
さて、準決勝では対戦相手の明治大学も素晴らしい出来だった。試合の立ち上がりから、スピードのあるパスが回って押し気味に試合を進める。
明治大学は昨年の関東大学リーグ優勝校でもあり、数多くのJリーガーも輩出した現在の大学サッカー界の最強チームの一つだ。
だが、南葛SCは3-4-2-1の形でしっかりと守って明治大学に得点を許さず、相手のスピードに慣れてくると次第に反撃の形を作っていく。両ウィングバックが中盤の中のレーンに入って、非常に柔軟な攻撃を見せたのだ。そして、40分にFKから加藤政哉のヘディングが決まって南葛SCが先制した。
ただ、後半は明治大学が攻撃のギアを上げて、54分、59分の連続得点で逆転。さらに、後半アディショナルタイムにダメ押し点を決めて勝利した。
明治大学は前半はボールが持てている割に推進力に欠けていたが、ハーフタイムに池上寿之監督から指示を受けて攻撃を立て直した。