コーナーキックで「競り合わない」選手たち、基本が「身についていない」SB、それ以上の「難題」は【福岡戦で分かった「12位・浦和」浮上を妨げる2つの大問題】(2)の画像
守備の立て直しが急務のマチェイ・スコルジャ監督だが…。撮影/原壮史(Sony α1使用)

 2025年4月6日、アビスパ福岡対浦和レッズの試合がベスト電器スタジアムでおこなわれた。試合は、1-0で福岡が勝利した。福岡のフォーメーションは「3-4-2-1」のスリーバック。浦和は、「4-2-3-1」または「4-3-3」とも言えるフォーメーションで、中盤は三角形を組んできた。記事前半に続いて試合を詳細に分析するために、試合のダイジェストにしたがって話を進めていく。読者の皆さんは、以下のDAZN公式ハイライトを見て、プレーの詳細部分を確認してほしい。https://www.youtube.com/watch?v=Q8hT8lOmvwU

■失点してしまう「あわやの場面」

 では、16分のチアゴ・サンタナのシュート場面を見ていこう。

【16分のチアゴ・サンタナのシュート場面】
 左サイドバック(以降、左SB)長沼洋一からのポケットへのパスに、サンタナが入り込む。シュートを打つが、ゴールキーパー(以降、GK)にセーブされる。
 この場面でも、記事前半で取り上げた14分のシーン同様、福岡のセンターバック(以降、CB)安藤智哉がケアにいっている。しっかりとサンタナが走り込む裏のケアをしているのだ。ファーサイドを安藤が切っているので、ニアサイドしかシュートコースがない。そこにはGKの村上昌謙がかまえていた。
 ボールを前に弾いたときに「OK!」と村上が声をかけたかどうかわからないが、見木友哉がボールを蹴ろうとしてGKとあわや接触してしまう場面があった。本来ならば、GKが声を出して見木がブロックしてボールをキャッチするのがスジなのだが、GKの声が聞こえなかったのかもしれない。見木が手をあげて謝っていたので、声が聴こえなかったのだろう。こうした細かい部分もきちんとやらないと失点に結びついてしまうのである。
 

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