■16番の終点は「スタジアム前」広場
もう一つ、ミラノのトラムに思い入れが強いのは、それに乗ってスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ(サンシーロ)に行けるからです。
ACミランとインテルのホームで、非常にデザイン性が高い、イタリアを象徴するようなスタジアムです。1990年のワールドカップでは開幕戦が行われました。
ミラノの中心の大聖堂(ドゥオモ)そばから16番のトラムに乗れば、終点がサンシーロ。スタジアム前の広場に到着します。昔は、トラムを降りるとチケット売りのおじさんたち(合法?)が群がってきたものです。
サンシーロまでの路線の途中、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「最後の晩餐」があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院(もちろん、世界遺産)の前も通ります(何か月も前から予約をしないと入れないので、僕は入ったことがないのですが……)。
つまり、トラムに乗っているだけでも観光気分に浸れるというわけです。
ただし、古い石畳の道はたいへんに狭く、渋滞しています。もちろん、試合のときはふだん以上に混雑しています。渋滞がなければ30分程度で着くはずですが、もっと時間がかかることもしょっちゅうです。