■終了間際「オーバーヘッド」からの…
後半は川崎がボールを持つ時間を増やし、マリノスを押し込んでチャンスを作る構図で進行。なかなかゴールを奪うことができなかったが、67分、セサル・アイダルのロングシュートが低弾道で決まり、2-1に。
そのまま試合が終わるかと思われたが、89分、宮市亮のクロスを植中朝日が下がりながらオーバーヘッド気味に合わせると、ボールはゴール前へ。天野純がそれをボレーで合わせてゴールを奪い、マリノスが土壇場で2-2に追いついた。
これで引き分けかと思いきや、アディショナルタイムに突入し、両者ともにギアをさらに上げた試合は、さらに動くことになった。
90+2分、マリノスの左サイドからの攻撃を川崎が止めかけたものの、山根陸が粘って再び攻守が入れ替わると、中に入れたボールを植中が粘り、最後はヤン・マテウスが詰めてゴール。2-3と逆転してみせた。
しかし、それでも試合は終わらなかった。90+10分、右からのコーナーキックを高井幸大がヘディングで合わせ、3-3に。
追いついた川崎は最後の最後まで猛攻を続けたが、これ以上スコアは動かず。終盤に3ゴールが生まれた白熱の試合は、引き分けで幕を閉じた。
タイムアップの笛が響くと、2戦連続でスタメンに選ばれた大学在学中のプロ1年目・諏訪間幸誠は悔しさを露わに。
3-3となった場面では高井についていたものの、駆け引きで振られると、間に神田奏真が入ったことで高井と分断されてしまい、フリーでジャンプされて高い打点のヘディングシュートを許した。
「あそこはやられてはいけない。改善しないといけない」と悔しさを噛み締めたマリノス期待の大型ルーキーは、それでも「下を向いている暇もない」と、中2日でやってくる次の試合へ、プロらしく前を向いた。次こそ勝利をつかんほしい。
■試合結果
川崎フロンターレ 3-3 横浜F・マリノス
■得点
7分 大関友翔(川崎)
41分 ヤン・マテウス(マリノス)
67分 セサル・アイダル(川崎)
89分 天野純(マリノス)
90+2分 ヤン・マテウス(マリノス)
90+10分 高井幸大(川崎)