■西シェフが羨んだ食材とは
平田シェフはACLから今回のACLEファイナルズまで長年にわたって川崎に帯同。それだけに、選手の食の好みや健康面でも多くの知見がある。
「選手によっては、海外の料理はあまり食べない選手もけっこういる」
「作り置きを出すのではなく、なるべく目の前で作って調理を最後の仕上げをできるようにして、目と耳とにおいで食欲が湧くようにはしてます」
「フロンターレの選手はパスタをすごい食べてくれるんですよ。なので、昼と夜に毎食だいたい4種類ぐらいずつは用意するようにはしています」
こうも語って、食のサポートで万全を期す。
今回、チームホテルは横浜F・マリノスと同じで、その横浜FMには“師弟関係”に当たる西芳照シェフがいる。同じ会社の一員ではあるが、2人はそれぞれ何を持ちこんでいるのかを知らなかったという。その話を平田シェフに聞いてみると、笑いながら「西さんの会社で働かせてもらっているんですけど…」と話して、次のようにやり取りを明かす。
「西さんとマリノスの旅行会社の方と一緒に前日入りしたので、そこでちょっとお話しました。その時に、西さんに“何持ってきたんだ?”って言われて“うなぎと銀だら”とって言ったら、“銀だら持ってきたのか、いいな”って言われました(笑)」
それぞれのチームの要望や好みに合わせている中で、自身の振る舞いたいこだわりなどもあるからこそのエピソードだ。なお、横浜FMとはキッチンも違うので、細かい材料などはお互い知らないままだという。