■「自分の中では波がある中で……」
清水・秋葉忠宏監督が行った途中交代によって、佐々木は異なるタイプの相手選手と対峙。後半10分から対応したカピシャーバはリーグでも屈指の推進力を誇るが、疲労が出てくる後半にそうした選手と相対したことについて聞いても「特徴は頭に入ってたので、脅威でしたけど、やりたいことは分かっていた」と力強く応えている。
プレーで、そして、精神面でもたくましさを見せる佐々木に、23年までの姿から大きく成長を感じると話すと、「いや、まあ……」と少し苦笑いを浮かべながらも、自身の捉え方を次のように明かしてくれた。
「毎試合調子が良ければいいですけどそういうわけにはいかないですし、連戦でコンディションにも自分の中では波がある中で、まずは守備のところでやられないように意識してやってますし、調子が悪いなら悪いなりに自分のできることを、しっかり頭を使いながらできている。そこは、4年目なんでちょっと余裕を持ちながら、あとはしっかり結果を残せればいいかなと思います」
外から見える安定感の一方で、佐々木自身の中ではやはり波がある。その試合ごとのコンディションの中でどうすればチームに貢献できるのか、対応を考えながらここまで判断して表現できているようだ。
右サイドバックとして攻守に違いを見せることによって、CBも左SBもできる佐々木はさらなる高みに到達しようとしている。日の丸を背負って戦う姿に期待せずにはいられない。
(取材・文/中地拓也)
【その2「高井幸大」に続く】