
待望かつ劇的な今季ホーム初勝利を挙げたJ2北海道コンサドーレ札幌の岩政大樹監督の“激走”が話題となった。
4月5日に行われたJ2リーグ第8節で、札幌は本拠地・大和ハウスプレミストドームで徳島ヴォルティス戦と対戦した。1点を争う白熱の攻防戦となった試合は、後半17分には徳島FWルーカス・バルセロスのDF西野奨太に対するラフプレーから乱闘騒ぎとなり、岩政監督自らバルセロスに詰め寄って額を突き合わせて激昂する場面もあった。
その展開の中、後半41分に徳島DF青木駿人が決定機阻止による退場処分になると、数的有利となった札幌が猛攻を仕掛ける。そして迎えた後半アディショナルタイム5分、左サイドからMF長谷川竜也が中央にクロスボールを上げると、DF家泉怜依が滞空時間の長いヘディングシュートでゴールネットを揺らした。
この土壇場での決勝弾に、ゴールを決めた家泉は大興奮。ピッチにいた札幌の選手たち、さらにベンチの控えメンバーも入り乱れてコーナーフラッグ付近に歓喜の輪が作られた。
そこに岩政監督が“乱入”した。ピッチ脇からスーツ姿のまま全力ダッシュで家泉のもとへ駆け寄ると、選手たちに混じって大興奮で抱き付いたのだ。試合はそのまま1−0で終了。岩政体制初となる本拠地勝利のホイッスルが鳴ると、43歳の指揮官はピッチ脇で再び力強いガッツポーズを繰り出した。