【川崎、J1初挑戦・岡山への苦戦で浮かび上がった新チーム作りの課題とは(2)】岡山の強靭FWへの対応難はどうすべきだったか。世界的FWひしめくACLEの教訓にしてアジア王者への画像
ファジアーノ岡山のFWルカオの影響が大きかった 撮影:中地拓也

「彼のゲームになってしまったなっていうのが正直なところだし、少し自由にしすぎてしまったかなと思ってます」

 険しい表情でファジアーノ岡山とのJ1リーグ第5節をこう振り返ったのは、川崎フロンターレのDF高井幸大。18日からサッカー日本代表の活動に参加するこのCBに、「FWルカオに引っ張られて最終ラインが下がってしまったと感じたが、やっている選手としてはどう感じたのか」と投げかけたところ、このように悔しさを言葉にしたのだ。ただし、投げかけた質問に高井への批判や苦言などはない。むしろ、その成長著しい姿を見せたと思っているからこそ、何を感じているのか知りたかったのだ。
 このゲームで川崎は特に前半に苦しんだ。岡山が攻撃で持ち味を出せば、その守備にも躍動されて前進もままならない。それを許した要因の一つが間延びだった。
 たとえばトップ下でタクトを振るった脇坂泰斗も「相手がボールを持っているときに、ちょっと縦の間延びをしていたのが前半はすごい気になった」と言及。「前の選手が我慢するのか、後ろの選手が(上げるのか)。多分、ルカオ選手をリスペクトしすぎて下がってしまったのはあると思うので、それを修正するまでに時間がかかった」と説明する。
 河原創も、そのルカオに気を取られたことで「間が広がった」と振り返っており、フィジカルにもスピードにも優れたFWへの対応によって生じた間延びについて、チームとして意思統一するのはハーフタイムまで待たなければいけなかった。

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