
J1の鹿島アントラーズが、次節の浦和レッズ戦に向けての煽り動画を公開した。「珍記録」打破の願いも込めた動画に、双方のファンが高い評価を与えている。
ACL出場で消化試合が少ないチームもあるものの、第5節までを終えたばかりのJ1は、早くもファンを熱くする展開を見せている。初昇格を果たしたファジアーノ岡山は、開幕戦を含めてすでに2つの白星を手に入れた。無敗で2位につけているのは、昨季は残留争いをしていた湘南ベルマーレだ。
今週末にも、楽しみなカードが待っている。中でも一際熱いのが、鹿島アントラーズと浦和レッズの対戦だ。
両クラブとも、熱烈なファンを擁することで知られる。ともにリーグだけではなく、アジアも制した経験を持つ名門だ。
リーグ戦とリーグカップの通算対戦成績では、鹿島が38勝19分26敗と勝ち越している。オリジナル10である両クラブだが、浦和が苦しむ一方、鹿島は常勝軍団としてリーグをけん引するなど、リーグ誕生からしばらくの間の力量差も影響しているのだろう。
だが、時代は変わった。浦和は2006年にリーグ王者となり、AFCチャンピオンズリーグも3度制覇。一方の鹿島は、横浜F・マリノスとともに一貫して国内最高峰のリーグで戦い続けているもののタイトルは遠ざかり、かつてのように一人の監督に長くチームをゆだねることもなくなっている。
その両チームの変化を示すように、最近は奇妙な記録が続いている。2022年から6試合連続で、この対戦はドローに終わっているのだ。
今回ホームで浦和を迎え撃つ鹿島は、この流れを断ち切るつもりだ。SNSで公開した動画に、その思いが表れている。
「そろそろ決着、つけようか」。こんなメッセージが添えられた動画は冒頭、2つの赤から始まる。鹿島の深紅と、浦和の燃えるような赤が、画面を二分する。
両チームを応援するファンで埋まるスタンドに続き、ドローに終わったここ6試合の動画が、ファンの思いを高めていく。そして、「そろそろ決着、つけようか」と煽るのだ。