■「ワールドカップ出場」は不可欠か
これまで、年代別代表が各年代のワールドカップに出場することは、日本のサッカー強化のために不可欠なことと考えられていた。日本の選手がヨーロッパや南米、アフリカの強豪国とガチンコ勝負を経験するには、世界大会に出るしかなかったからだ。
実際、多くの選手がU-17やU-20ワールドカップやオリンピックを経験して成長していった。
だが、すでにオリンピックの場合は、多くの選手がヨーロッパのクラブに移籍しているため、U-23代表の強化は難しくなっている。昨年のパリ・オリンピックではオーバーエイジだけでなく、久保建英のようなオリンピック世代の選手でも招集できないケースがあった。
U-20代表でも同じようなことが増えるだろう。
そういう状況をどう考えるべきなのか?
「それでも世界大会が大事」と考えて、国内組だけであっても代表活動を増やして戦術的に固めて大会に臨むのか、それとも世界大会を重視するのは止めて、若い世代がJリーグやヨーロッパでの育つことに期待するのか……。
とにかく、今回のようにチーム作りが不十分なまま臨んでいたら、いずれアジアカップで敗れて世界大会出場権を逃がすときが必ず来るだろう。