3月1日のFC東京戦を2－0で勝利し、勝ち点10の湘南ベルマーレに続く暫定2位につけた鹿島アントラーズ。エース・鈴木優磨が早くも今季3点目を挙げ、チームを力強くけん引するなど、前向きな方向に進んでいるのは間違いない。
停滞感を打ち破った最大のキーマンと言えるのが、2月22日の東京ヴェルディ戦から右MFで使われている小池龍太だろう。
鬼木監督は今季当初、このポジションに荒木遼太郎を使おうとトライし続けていたが、鈴木優磨、レオ・セアラとの”王様タイプ”3枚の共存がうまくいかなかった。
そこで、普通の指揮官だったら、師岡柊生や松村優太らサイドアタッカーを主戦場としている選手へのスイッチを考えるはず。だが、名将はチームのために黒子の働きのできる小池をチョイスした。その選択が奏功し、攻守両面でチームがうまく回り始めたのである。
「右MFでやってくれと言われた時、個人的には特にどうという感情はなかった。僕自身は必要とされた場所で試合に出ることを一番大事にしているし、与えられたポジションで結果を出せるかどうかが全て。僕は経験もありますし、相手が嫌がることをやるだけです」と国内外の多彩な環境で戦い抜いてきた男は冷静に自らの仕事を遂行しようとしている。
