
現在、中国で開催されているU20アジアカップ。Uー20日本代表も出場し、準々決勝進出を決めたが、その道のりは順調とはいえず、薄氷を踏む思いのグループ2位通過。なぜ、苦戦しているのか。ワールドカップ出場権のかかった準々決勝のイラン戦の「展望」も含めて、現地で取材中のサッカージャーナリスト後藤健生が緊急リポート!
■「ボール・ポゼッション」は韓国が上
1点を先制した日本は、その後も試合をコントロールし続ける。
ボール・ポゼッションでは韓国が52.9%とやや上回ったが、これは韓国が自陣のDF同士でパスをつなぐ場面が多かったことによるものだ。
韓国は2連勝で、たとえ日本相手に大敗したとしても、2位通過は確定していた。
そこで、エースのキム・テウォンなど主力をベンチに置いてスタートし、非常に慎重に戦っていた。後方でパスを回す時間が長く、日本にプレスをかけられるとすぐにボールを下げてしまい、韓国らしい迫力のある攻撃はまったく見られなかった。しかも、日本が先制ゴールを決めた後も、基本的には韓国も戦い方をあまり変えなかった。
従って、日本の攻撃がうまく回ったとはいっても、その点は割り引いて考えるべきだろう。