2連勝の韓国を「シュート数」で圧倒、効果的だった佐藤龍之介「サイド攻撃」と残った「2つの課題」【アジアカップで思わぬ苦戦「U-20日本代表」はワールドカップに出場できるのか】(2)の画像
2023年3月8日に、16歳4か月20日でスタメン出場し、FC東京のクラブ年少記録を更新した佐藤龍之介。今年1月7日からファジアーノ岡山でプレーしている。撮影/原壮史(Sony α‐1)

 現在、中国で開催されているU20アジアカップ。Uー20日本代表も出場し、準々決勝進出を決めたが、その道のりは順調とはいえず、薄氷を踏む思いのグループ2位通過。なぜ、苦戦しているのか。ワールドカップ出場権のかかった準々決勝のイラン戦の「展望」も含めて、現地で取材中のサッカージャーナリスト後藤健生が緊急リポート!

■「ボール・ポゼッション」は韓国が上

 1点を先制した日本は、その後も試合をコントロールし続ける。

 ボール・ポゼッションでは韓国が52.9%とやや上回ったが、これは韓国が自陣のDF同士でパスをつなぐ場面が多かったことによるものだ。

 韓国は2連勝で、たとえ日本相手に大敗したとしても、2位通過は確定していた。

 そこで、エースのキム・テウォンなど主力をベンチに置いてスタートし、非常に慎重に戦っていた。後方でパスを回す時間が長く、日本にプレスをかけられるとすぐにボールを下げてしまい、韓国らしい迫力のある攻撃はまったく見られなかった。しかも、日本が先制ゴールを決めた後も、基本的には韓国も戦い方をあまり変えなかった。

 従って、日本の攻撃がうまく回ったとはいっても、その点は割り引いて考えるべきだろう。

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