シリア戦で浮上した攻守の「問題」、その反省から生まれた韓国戦・神田奏真「必然のゴール」【アジアカップで思わぬ苦戦「U-20日本代表」はワールドカップに出場できるのか】(1)の画像
現在、川崎フロンターレに所属する19歳の神田奏真が韓国戦で先制ゴールを挙げた。撮影/中地拓也

 現在、中国で開催されているU20アジアカップ。Uー20日本代表も出場し、準々決勝進出を決めたが、その道のりは順調とはいえず、薄氷を踏む思いのグループ2位通過。なぜ、苦戦しているのか。ワールドカップ出場権のかかった準々決勝のイラン戦の「展望」も含めて、現地で取材中のサッカージャーナリスト後藤健生が緊急リポート!

■1990年以来の「可能性」も

 U-20日本代表は、韓国と引き分けてグループDを2位で通過し、U-20ワールドカップ出場権がかかる準々決勝で中東の強豪イランと対戦することが決まった。

 けっして順調とは言えないグループリーグでの戦いだった。シリア戦での引き分けによって日本は窮地に追い込まれた。最終戦で韓国に敗れた場合、シリアがタイに勝利すれば勝点4で並ばれ、得失点差での争いとなるのだ。3位でグループリーグ敗退の可能性もあるU20アジアカップ(旧アジアユース選手権)でグループリーグ敗退となると、1990年以来の出来事だ(実際にはシリアは最終戦でタイと引き分けに終わった)。

 シリア戦では序盤にFKのクイックスタートから展開された場面でマークが後追いになり、抜け出したモハマド・アル・ムスタファに先制を許してしまった。そして、その後も何度もカウンターから危ない場面を作られた。

 高岡怜颯のゴールで2対2の同点となった後にも、アル・ムスタファにフリーでシュートを撃たれ、市原吏音がブロックする危険な場面があった。

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