
サッカーの世界的名将が来日した。噂はされていたものの、J2の試合会場に実際に姿を現すと、日本中のサッカーファンが興奮の声を上げた。
RB大宮アルディージャが、新時代に入る。名前が変わったのはもちろん、ユニフォームも、何よりも組織自体が大きく変わった。
日本で初めて、外資系企業が単独でオーナーとなった。しかもその親会社は、世界的な飲料メーカーであり、世界中でサッカークラブを運営するレッドブル。その「レッドブルグループ」の中には、ドイツの強豪へと成長したRBライプツィヒなどもあり、好影響が大宮にも届くことが期待されている。
レッドブルグループ自体も、成長を続けている。今年に入り、世界的名将として知られたユルゲン・クロップ氏をグローバルサッカー部門の責任者に就任。グループ全体のレベルアップを図る。
クロップ氏は不振に陥っていた母国のボルシア・ドルトムントを一気に上昇気流に乗せ、ブンデスリーガを連破。さらにイングランドのリバプールに招かれると、UEFAチャンピオンズリーグ、さらにプレミアリーグも制した。
また、日本となじみ深い監督でもあった。ドルトムントの優勝には、元サッカー日本代表MF香川真司の獲得が大きく影響した。リバプール時代にも南野拓実を獲得と、日本人選手への理解度が高いことでも知られた。
そのクロップ氏が、日本にやってきた。グループの一員である大宮のJ2開幕戦に、グループの責任者として登場したのだ。
試合前のピッチに登場したクロップ氏は、元サッカー日本代表の長身FWで「アジアの核弾頭」の異名を取った大宮の原博実社長と並んでも頭半分程度、背が高い。レッドブルの象徴である赤い雄牛がデザインされた帽子をかぶって、ピッチに入場。満員のスタンドから大きな拍手で迎えられた。