後藤健生の「蹴球放浪記」第252回「なでしこに引かれて善光寺参り」の巻(1)日本の「球技専用スタジアム」の先駆けで開催、9点差で敗れたイタリアとの「34年ぶり」のリベンジマッチの画像
1981年、東京で初となる女子の国際試合「日本対イタリア」が行われた。入場券のキャッチコピー「見せるだけの脚じゃ、モノ足リナイ」って、どういうこと? 提供/後藤健生

 サッカーを求めて世界各地を放浪する蹴球放浪家・後藤健生。時には、現地で遭遇したサッカー以外のものに興味を惹かれることもある。なでしこジャパンが手痛い敗戦を喫した相手に立ち向かった、あの日のように…。

■善光寺の「御開帳」のときに…

 先日、長野市のJR長野駅前で3人の男女が刃物で刺されて、男性1人が亡くなるという痛ましい事件がありました。逮捕された男は、捜査に対してまだ口を開いていないようですが、無差別殺傷事件だったようです。そういえば、亡くなった49歳の男性はサッカー愛好家だったようですね。ご冥福をお祈りします。

 現場は、長野駅の善光寺口だったとか……。

「そういえば、2015年の善光寺の御開帳のときに行ったなぁ」と、僕は呑気に当時のことを思い出しました。容疑者が逮捕される前に、ニュース番組では逃走経路が報じられていましたが(容疑者の自宅とは逆方向だったとか)、その映像を見て、昔、その線路脇の裏道を歩いたことも思い出しました。「裏道に美味いものがあるか」と思って、ウロウロしていたのです。

 なんで、わざわざ御開帳を見に行ったのかって?

 いや、僕は不信心な人間ですから、御開帳を見にわざわざ長野まで行ったりするわけはありません。当然、サッカーの試合があったのです。

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