【2025年J2「開幕前診断」ベガルタ仙台編】J1自動昇格圏入りは昨年+勝点12が必要 求められるストライカーの覚醒【補強充実度「B」/J1昇格可能性「B」】【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
郷家友太らMF陣の得点量産も期待される  撮影/中地拓也
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■両SBの選手層が充実

 J2リーグの有力チームを展望するシリーズの第2回はベガルタ仙台

 仙台の守備ブロックの陣容はどうだろう。

 GK小畑裕馬がJ1のアビスパ福岡へ完全移籍した。育成組織出身の23歳の流出は、中長期的なチーム編成を考えるともったいない印象がある。ユース出身のGK堀田大暉がファジアーノ岡山から加わり、今シーズンを戦うにあたっての陣容に不足はないが。

 DFラインでは昨シーズン35試合出場のCB小出悠太が、ヴァンフォーレ甲府へ移籍した。代わってCB菅田真啓のパートナーを務めるのは、名古屋グランパスから獲得したCB井上詩音が有力だ。184センチのサイズがあり、空中戦に自信を持つ。経験豊富なCB實藤友紀、昨シーズンはクローザー起用が多かったCBマテウス・モラエスもおり、選択肢は多い。

 水戸ホーリーホックから左SB石井隼太もスカッド入りした。運動量豊富に攻撃に関わり、縦パスを刺し込んだりクロスを供給したりできる。昨シーズンは開幕から石尾陸登が務め、彼の負傷離脱後は奥山政幸が務めた左SBは、奥山が完全移籍へ移行したことも含めて人材豊富となった。

 右SBは真瀬拓海と高田椋汰が争う。高田は昨年8月の負傷から長期離脱し、復活を期すシーズンとなる。奥山も右サイドに適応するので、こちらも複数の選択肢を持つことができている。

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