■シリアの将軍が自ら「お出迎え」

 近くには「ティシュリーン・スタジアム」があり、協会もその中にあったのです。そして、このホテルにはシリア代表チームも宿泊していました。

 当時のシリア協会の会長はファルーク・ブーゾでした。アジア・サッカー連盟の審判委員会のボス的な存在で、豊富な人脈を持ち、軍人だったので「ジェネラル・ブーゾ」(ブーゾ将軍)と親しまれていました。

 ホテルにチェックインして、しばらくしたら、そのジェネラル・ブーゾが自ら訪ねてきて、「何か問題があったら、すぐに言ってください」と声をかけてくれました。

 そして、シリア対イラン戦の後には協会主催のレセプションにも招待され(主審を務めた岡田正義氏もいました)、また、ダマスカス・ラウンドが終わって、次の試合地であるイランのテヘランまで行くために空港に移動する際には、シリア代表のバスに便乗させてくれました。

(2)へ続く
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