■ストロングを再認識したうえで
とはいえ、キャンプで2トップが有機的に動いてゴールが生まれるシーンは少なかった。特に今季軸を担う鈴木優磨とレオ・セアラが絡むシーンが少なかったのは大きな課題。「優磨との連携? 時間がかかるものだと思います」とレオ・セアラも細かいすり合わせがまだまだ必要だと考えている様子だ。
今の鹿島は鬼木監督の求める丁寧なビルドアップやポゼッションに主眼を置いているため、どうしても前線にいい形でボールが入らないという課題があるが、それを徐々に改善して、彼らを生かす形を作り上げなければならない。
レオ・セアラであれば、ゴール前に陣取る絶対的な点取屋であり、鈴木優磨は幅広いエリアを動いてボールを触ってチャンスを作りながら仕留める万能型だ。徳田はどちらかと言えばレオ・セアラ寄りのストライカータイプだし、田川とチャヴリッチはサイドもできるスピードのある選手。特にチャヴリッチは裏抜けの能力が一級品である。
そういったストロングをチーム全員が再認識したうえで、彼らのよさを出すように仕向けていくべきだ。宮崎キャンプでは時間が足りなかったが、開幕まで残された3週間でいかにして連携・連動を確立させていくのか。そこが今季鹿島の生命線になりそうだ。