■決意の町田移籍
相馬の方も加入直後の8月に負傷。そこから徐々に状態を引き上げ、出場時間も伸ばしていったが、最終的にリーグ戦のゴールは11月9日のFC東京戦の1点にとどまった。アシストもゼロ。高い基準を追い求める本人にしてみれば、この数字に納得できるはずがない。2026年北中米ワールドカップ(W杯)を視野に入れても、2025年は圧倒的なパフォーマンスが必要。巻き返しを期待するしかない。
第2次森保ジャパン最初のゴールを挙げた男・西村拓真も今季後半戦の得点数は3と本来の実力を出し切れたとは言い切れないところがあった。彼の場合はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)エリートにも参戦。そちらの貢献度も高かったが、「何かを変えなければいけない」という思いは日に日に強まる一方だったのだろう。それが町田ゼルビア移籍という形になって表れた。新天地で最大の得点源となってチームをタイトルへとけん引できれば理想的。彼自身もW杯への野心を内に秘めているだろうから、やはり2025年に勝負をかけるしかない。
2022年に一度、A代表招集歴がある林大地、2019年E-1選手権で香港相手に初ゴールを奪っている田川享介も期待外れに終わっている。
林の場合は昨季プレーしていたニュルンベルクで痛めたひざの状態が完治していない中、ガンバ大阪へ移籍。合流直後はずっとリハビリを強いられていた。10月になってようやく出場のメドが立ち、10月18日の川崎フロンターレ戦で5分間だけ出場したが、足の状態が芳しくなかった様子。その後は再び試合から遠ざかったまま、シーズンを終えることになってしまった。
ご存じの通り、今季のガンバは宇佐美貴史の得点力への依存度が高かった、最終的には21歳の成長株・坂本一彩が2ケタゴールを達成したが、まだまだ足りないのも事実だ。林が来季完全復活してくれれば、状況は大きく改善しそうだ。そういう意味でも、彼にはいち早くフル稼働できる状態を作り上げてほしいところだ。