■Jリーグの歴史において「転換点」に

――そうなると、また欧州に戦力を引き抜かれる広島としては痛手ですね。

後藤「Jリーグ自体が、もっとお金をもうけられるようにならないといけない。ヨーロッパから代表クラスの選手を呼べるようにならないと。このままだと日本人選手がどんどん出ていくばかりになっちゃうよ。だから2025年のJリーグでは、2部だけど大宮アルディージャ、つまり大宮を買収した外資のレッドブルに注目しているんだよ。もしかしたら、Jリーグの歴史において非常に大きな転換点だった、と言われる年になるかもしれない。

 今のJリーグって、競技力は相当高いレベルにあるけれど、経営的にはヨーロッパのリーグと比べて小さすぎる。その現状を打破するために、外資をどんどん入れていかないといけない。2025年の大宮は、まず継続性を非常に重視して、何かを大きく変えるわけではないようだけど、この先の外資導入の先鞭となるシーズンにできるかな。10年後には外資がいっぱい入ってきて、給料も高いし、良い環境で高いレベルの試合ができるからと、ヨーロッパで代表入りを狙うような若手がどんどん来るようになっていればいい」

大住「それが一番良いよね。Jリーグに来たら、きちんとした指導で伸びるからと、信頼されて選手を預けてもらえる。Jリーグで2年プレーした選手は成長速度が違うとでも評判になれば一番良いよね。Jリーグのクラブがヨーロッパのように1000億円クラスの収入を得られるというのは、今のところ考えられないけど…」

後藤「20年たったら、どうなっているか分からないよ」

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