■いつなのかが分かりにくい「開幕」
フェロン監督の言葉ではないが、前例のないような変則日程だった。
昨シーズンまでのように、WEリーグカップをプレシーズン大会にするのも望ましいことではない。昨年のような日程だと、とくにリーグ戦で優勝を狙うような強豪チームはカップ戦をリーグ開幕前の調整や若手のテストに使うことになる。従って、一般のファンにとっては、「開幕」がいつなのかが分かりにくくなってしまう。
「開幕」は、真剣勝負であるリーグ戦の開幕と考えるべきだろう。
また、皇后杯はWEリーグ勢以外のチームのスケジュールを考えると、年末年始に行うしかないだろう。なでしこリーグのチームや大学、高校のチームは、新年度で新チームに変わるのだから、シーズンの締めくくりに置くべきだからだ。
そうなると、3つの大会の並行を避けるためには、WEリーグカップの時期をズラすしかなさそうだ。
たとえば、リーグ戦の終盤と並行して戦いを進め、WEリーグ最終戦終了後に決勝という日程も考えられるが、そうした場合、リーグ戦の優勝争いが佳境に入る時点でまたカップ戦が入るという弊害もある。
観客動員に苦しんでいるWEリーグ。秋春制の見直しなども含めて、年間スケジュールを再検討すべきなのではないだろうか。