■監督の第一声「無事、勝てました」

 同様の難しさに直面したのが浦和レディースだった。

 浦和は、AFC女子チャンピオンズリーグに出場している。そのグループステージは10月上旬に行われ、浦和はベトナムのホーチミン市で3試合を戦った。その間のWEリーグの試合は延期となっており、第5節のC大阪との試合は12月11日の水曜日に組み込まれていた。

 その結果、浦和は12月8日のクラシエカップでサンフレッチェ広島レジーナと対戦して2対3で敗れており、延期分のC大阪戦は中2日での戦いとなった。クラシエカップ準決勝は長崎で行われたので、移動を含めた中2日。しかも、準決勝で勝利していればともかく、敗退となった直後の試合だけに、フィジカル的にもメンタル的にも難しい試合だった。

 事実、C大阪との試合は前半11分にCKからのこぼれ球を角田楓佳がたたき込んで幸先よくリードしたものの、その後はボールを握って攻撃を続けたが、パスがズレたり、選手の動きにキレを欠いたりして、攻撃はなかなかかみ合わなかった。

 後半に入ってFKから追加点を奪い、C大阪の反撃を1点に抑えて勝利したとはいえ、大苦戦だったことは事実。

 楠瀬直木監督の第一声は「無事、勝てました」だった。

 浦和にとっては、さらに12月15日に皇后杯5回戦が組まれていたので、まさに3つの大会での3連戦を強いられたのだった。

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