■「チケット問題をどうにかしてほしい」
それに続けて、森山監督が気にかけたのはサポーターについてだった。
「サポーターの皆さんも本当にいろんなことをチームのためにやってくれて、僕らと一緒に戦ってくれた」
そう話すと、口にしたのがこの試合のチケットについてだ。
「今日も入れない人がいたので、チケット問題をどうにかしてほしいなとは思います」
その言葉とともに、「(スタジアムに)入れなくて、仙台から来たものの、100人ぐらいの人は見れずに外から声を送ってたということはちょっと問題提起したい」と続ける。
この試合のビジター席のチケットは、販売開始直後に完売。そのため、仙台から応援に来たくても来れない人が大勢いた。それでも、現地に行けばチケットが手に入るんじゃないか、そんな期待を抱いて岡山入りしたサポーターが数多くいて、なんと、スタジアム外のビジター席近くの場所に100人ほどのサポーターが集結。試合を見れない状況でもピッチに届くように声援を送っていた。
森山監督も、「当然チケット数には限りがありますし、アウェイサポーターの枠も決まってますんで、当然見に来れない人もいると思うんですけど」と、ハード面やシステム面に理解を示したうえで、そうしたサポーター慮っていた。
だからこそ、続いて聞いたのがサポーターについて。その質問の答えに、指揮官が目指す理想のクラブ像が詰め込まれていた――。
(取材・文/中地拓也)
(後編へつづく)