■小林悠のプレーが神田奏真の手本になる
9月下旬に行われた退団会見で、ゴミスは山田と神田の名前をあげたうえで「若くて素晴らしい彼らがフロンターレを、そして日本代表を引っ張っていく」と期待を込めた。そして、J1歴代7位となる通算142ゴールをあげている37歳のベテラン、FW小林悠も輝きを放つ神田へゴミスと同じ思いを抱いている。
「高卒1年目であれだけやれるのは本当にすごいし、これからどのような選手になっていくのかが楽しみだし、僕なんかどんどん超えていってほしいですよ」
もっとも、小林は15シーズン目を終えようとしている自身のキャリアから弾き出された、成長を加速させるための金言を授けることも忘れなかった。
「積極的にコミュニケーションを取ろうとしてくるし、僕も話せる範囲でアドバイスをさせてもらっています。ただ、フォワードは人に聞くよりも、自分でつかんでいくものなので。僕自身も周囲に聞くよりは、勝手に見て学んできましたからね」
川崎ひと筋でプレーしてきた小林が、身近でそのプレーを観察する、いわば師匠にあげてきたのがジュニーニョと大久保嘉人だった。今度は自分自身が、神田にとってのお手本になるという思いを込めながら、こんな言葉も紡いでいる。
「見て学んでもらえるようなプレーを僕がしていくことが、奏真にとってもプラスになる。なので、現役でプレーしている間はとにかく頑張るだけですね」