■「日の丸を背負って戦っていて…」

 今年の夏はコウくんの家でパリオリンピックを一緒に見たりもしました。パリ五輪は自分が目指して来た舞台ですし、選ばれなくて悔しい気持ちはもちろんあります。僕よりも若い選手(高井幸大選手19歳)も活躍していたし、選ばれなかったのは、自分の実力不足だと思います。でも落ち込むことなく、ここからだぞって、自分に言い聞かせています。
 でも、パリ五輪に出場した選手たちは、日の丸を背負って戦っていて、かっこよかったですね。自分も、ここで活躍したかったなと、あらためて思いました。これから目指せるのは基本的にA代表だけですけど、いつかコウくんと一緒にA代表でも活躍できたら最高です。
 ドイツでよく連絡を取り合っているのは、チェイス・アンリ選手(ドイツ1部シュトゥットガルト所属)ですね。世代別代表に入った時期も一緒でしたし、高校選抜とかもずっと一緒にやってきて、高卒で直接ドイツに来たというのも同じです。トップチーム定着、活躍を目指す仲間ですね。つらいときにはお互いに電話して「もっと、やんないとダメだよな」って話すこともあります。だから、負けられないですね。
 夏のオフに日本に帰ったときは、トレーニングの場所には苦労しました。鹿児島の母校(神村学園)に行くこともありましたが、関西へ友達に会いに行ったときは、夜の公園でボールを蹴ったり、走ったりもしていました。
 Jリーグ経由で海外に行くと、日本に帰ったときは、元の所属チームのトレーナーに見てもらえたり、そのチームの施設を使わせてもらえることもあるみたいですが、僕には、そういったチームがないので、そこは大変かもしれません。

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