後藤健生の「蹴球放浪記」第235回「忘れられない嵐と雷」の巻(1) 中断した浦和対川崎「後半戦の監督」と、サッカー取材で経験した「一番あつい試合」の画像
パラグアイには何度か行った。アメリカW杯予選のアルゼンチン戦入場券。提供/後藤健生

 サッカーの試合は、雨が降ろうとも行われる。だが、それにも「程度」というものがある。蹴球放浪家・後藤健生も大概の厳しい気象条件では取材を中止しないが、驚くような環境に出会うことがある。あるときは南米で、あるときはアフリカで…。

■10月の中旬になっても「まだ夏日」

 地球温暖化のせいか、今年はいつまでも暑い日が続いています。さすがに、朝晩は涼しくなったものの、10月中旬になってもまだ夏日が続いているんですから……。それが、どこまで人間の活動の影響なのかは別として、異常なことは明らかです。

 サッカージャーナリストというのは、農業や漁業に携わる人たちと同じくらい(?)天気や気候について関心が高いものです。別に、雨が降ったらどっちのチームが有利か、選手のコンディションがどうこう、とかという意味ではありません。

 なにしろ、1月に高校選手権のときには気温が10度もない中で、2試合、つまり4時間近く座っているわけです。

 あるいは観戦中に雨が降ってきたら、ずぶ濡れになってしまうかもしれません。イングランドのサッカー場などは、雨が降り込まないようにうまくできていますが、日本のスタジアムの屋根は飾りのようなものなので、風が吹けば役に立たなくなってしまいます。

 はたまた夏場には、スタンドに屋根がついていない場合は、炎天下で日焼けして真っ赤になってしまうこともあります……。

 天気に敏感になるのは当然でしょう。

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