【オーストラリア戦欠場のキャプテン・遠藤航の存在価値とは?(2)】「彼の不在は少なからず影響があった」と代役主将・守田。遠藤の統率力は何が違うのか……チームの目指す領域を引き上げの画像
サウジアラビア戦ではサッカー日本代表のキャプテンマークを遠藤航が巻いていた 撮影:中地拓也

 遠藤航リバプール)不在という第2次森保ジャパン発足後にはなかった異例の事態に直面したオーストラリア戦(埼玉)の日本代表。中盤のバランスが微妙に変化し、守備強度やボール奪取力が下がるというサッカーの本質的な問題が起きたのは前編に書いたが、もう1つ、散見されたのが、統率役不在という側面だろう。

 遠藤は吉田麻也(LAギャラクシー)がいた第1次森保ジャパン時代もリーダー格で、吉田が負傷離脱した2022年1~2月の前回最終予選・中国&サウジアラビア2連戦(埼玉)でもキャプテンを託されたほどだった。
「航なら大丈夫」とキャプテンに太鼓判を押された男は全く動じることなく、中盤のアンカー役を確実に遂行。日本を2連勝へと導いたわけだが、それも数々の大舞台でキャプテンマークを巻いてきた経験値によるところが大だろう。
 そういった一挙手一投足を森保一監督もつぶさにチェックしていたから、第2次体制がスタートした2023年に新キャプテンに指名。遠藤は「2026年W杯優勝」という大目標を掲げた。「まだベスト8の壁を超えていない日本がそんな壮大な看板を掲げるのは早すぎるのではないか」という意見も出たが、「どうせ目指すなら一番高いところ」という遠藤の意思もあって、チームの目指す領域が2段階程度も引き上げられた。

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