■格下相手でも「慢心しない」代表チーム
そんな中で、感心するのが日本代表チームだ。
アジア予選では、格下相手の試合が多くなる。最終(3次)予選に入ってからでも、大量点を奪って勝つような試合が続いている。しかも、ほとんどの選手はヨーロッパのクラブで活躍しており、長距離移動や時差とも戦いながらプレーしているのだ。
毎週のようにプレミアリーグやブンデスリーガの強豪と戦い、チャンピオンズリーグでもプレーしている選手たちが、アジアの格下相手の戦いでも、決して慢心することなく、高いレベルの集中を保っているのだ。
彼らでも、そうした集中が保てないと、1月のアジアカップのようなことになってしまう。
ヨーロッパのリーグ戦が佳境に向かおうとしていた1月に、1か月近くクラブを離れて戦わなければならなかったアジアカップ。冬の移籍市場も気になるところだった。そんなこんなで、アジアカップのときには選手たちは日本代表の戦いに集中できず、格下相手にも失点を繰り返し、準々決勝敗退で大会を後にした。
そのときの反省もあるのだろうが、ワールドカップ予選ではクラブの戦いも中断し、短期間の代表活動に集中することができるのだろう。それにしても、すべての試合でハイレベルのパフォーマンスを発揮している日本代表の選手やスタッフには敬服せざるを得ない。