大住良之の「この世界のコーナーエリアから」第148回【中村敬斗と伊東純也がゴールを量産「フランス人の誇り」ランスの真実】(1)史上最高の「3人」が所属、ワールドカップで初の「3位」にの画像
フランス人の「サッカー愛」を象徴するクラブを現在、牽引するのは、日本代表の両翼を担う中村敬斗(左)と伊東純也(右)。撮影/渡辺航滋(Sony α1使用)

 サッカーは無数のディテール(詳細)であふれている。サッカージャーナリスト大住良之による、重箱の隅をつつくような「超マニアックコラム」。今回のテーマは、伊東純也と中村敬斗、2人のサッカー日本代表選手が背負う「フランス人の誇り」。

■南野拓実が「首位モナコ」牽引、4位には…

 フランス「リーグアン」で日本人選手の活躍が目立っているのは、本当にうれしい。

 代表日程の中断を前に、「あの」パリ・サンジェルマンを抑えて首位に立っているのはASモナコである。これは厳密には「フランス」のクラブではない(もちろん、所在地がモナコ公国であるからだ)が、南野拓実が攻撃の重要な中心選手となり、6勝1分、無敗で首位のチームを牽引している。

 だが、私がもっとうれしいのが、「スタッド・ドゥ・ランス」を日本の2人のウイングプレーヤー、伊東純也と中村敬斗が牽引し、4勝2分1敗で4位という好位置につけていることだ。伊東は2得点1アシスト、中村は4得点1アシスト。伊東のスピードと中村のテクニックがゴールに直結するのが、このチームの強みだ。

 なぜ私が「うれしい」のか――。それは「スタッド・ドゥ・ランス Stade de Reims」が、長くフランス人の誇りであり、サッカー愛を象徴するクラブだったからである。

 このクラブは1955/56シーズンにスタートした「欧州チャンピオンズカップ(現在のUEFAチャンピオンズリーグ)の第1回大会と第4回大会の決勝進出クラブであり、伝説的なレアル・マドリードに敢然と挑んだクラブだった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4