■「いままでしなかったことをやってみました」
戦線離脱する直前の5月6日のザスパクサツ群馬戦で、開始11分で決めて以来となる今シーズン2点目。すぐにボールを拾い上げにいった西澤は、ゴール裏をオレンジ色に染めあげたサポーターに向かって何度もガッツポーズを見せた。
「まだ同点だったので、ここから巻き返していくぞ、という思いも込めました」
1-1としてから6分後の58分に獲得した右CK。この試合でキッカーも務めていた西澤は、自ら禁を破る形でゴール裏のサポーターを煽っている。
「敵地をこれだけ埋めてくれるサポーターはなかなかいないし、とにかく結果で恩返しがしたかった。ただ、僕たちの力だけではそれは難しいですし、苦しいときも常にサポーターのみなさんがいたからこそ、チームはこの順位にいると思っているので、そういった意味でも、いままでしなかったことをやってみました」
インスイングから放たれた正確無比な弾道が、ファーから中央寄りにポジションを移し、宙を舞ったDF住吉ジェラニレショーンの高い打点と完璧に合致。一気に逆転した2分後の60分には北川のアシストからMF乾貴士もゴールで続き、藤枝の反撃を試合終了間際の1点に抑えた清水が3-2で激戦を制した。