8月末に昨季指揮を執っていたマチェイ・スコルジャ監督が復帰し、9月14日のガンバ大阪戦で2か月ぶりの勝利という幸先のいいスタートを切った浦和レッズ。その勢いを21日のFC東京戦につなげる必要があった。
指揮官の埼玉スタジアム凱旋は昨年11月以来だが、古巣に戻ってきたばかりの原口元気にとっては3765日ぶり。レジェンドの1人と言える選手の帰還を勝利で飾れれば理想的だった。
前節終了時点で2試合消化の少ない浦和は勝ち点39の暫定9位。ここから連勝できれば、勝ち点55超の上位3強に肉薄し、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)圏内に滑り込めるかもしれない。現実的には高いハードルだが、貪欲に高い領域を目指していくしかなかった。
スコルジャ監督の送り出したスタメンは前節と一緒。手堅く入るはずだったが、彼らは波乱のスタートを強いられる。
開始9分、FC東京の左FW俵積田晃太のクロスをDF井上黎生人が大きく蹴り出そうとしてキックミス。ボールが自陣ゴールに吸い込まれ、まさかのオウンゴールを献上してしまったのだ。
「体が反ってしまったので、前にボールにかぶせるっていう意味でももう一歩前に出るべきだった。細かいところですけど、改めてそういうところが勝敗に左右するなっていうのは痛感しました」と背番号23は反省の弁を口にする。守護神・西川周作や相棒のマリウス・ホイブラーテンは「まだ大丈夫」と励ましたというが、浦和は出鼻をくじかれた。