まさにワンダーガール。ハーフウェイライン手前からの50m超の3人抜き爆速ドリブルが大きな脚光を浴びている。
舞台は日本女子サッカーのWEリーグクラシエカップ 。9月7日にデンカビッグスワンで行われたグループステージ第2戦、アルビレックス新潟レディース対マイナビ仙台レディース。0-0の状態が続いた中で迎えた後半26分だった。
相手コーナーキックを跳ね返したところからの新潟のカウンター攻撃だった。自陣で後ろ向きの状態でパスを受けた田中聖愛が、相手DFのプレスをかいくぐりながら前を向いてドリブル開始する。左サイドのタッチライン際を爆走すると、カバーに入った2人目の相手DFのスライディングタックルを華麗にかわす。さらにペナルティーエリア内まで侵入すると、対峙した3人目のDFを鋭いフェイントから縦に突破。最後は中央へグラウンダーのクロスを送り、MF下吉優衣のゴールをアシストした。
後半19分からの途中出場で決勝ゴールを演出した田中の父親は、帝京高校から浦和レッズに入団し、新潟でも活躍した元日本代表FW田中達也氏だ。まさに父譲りのキレ味抜群のドリブル突破にスタンドにいたファンの目は釘付けになった。