■「ボール支配率75%超え」の韓国も振るわず
A組では、アジアカップ連覇のカタールがホームで前半1-0から後半に3点を連取されて1-3で敗れるという波乱があったが、残りの2試合ではウズベキスタンが1-0で北朝鮮に、そしてイランが同じく1-0でキルギスに手堅く勝利を収めた。
B組では、イラクがオマーンに1-0で勝ち、ヨルダンとクウェートは1-1の引き分けに終わったが、韓国がホーム・ソウルの5万9579人のファンの前で勝点を落としたのは、大きな話題になった。
アジアカップ準々決勝で延長の末オーストラリアに1-2で敗退後、ユルゲン・クリンスマン監督が解任されたものの、後継者が決まらず、長く混乱した韓国代表。7月にようやく洪明甫(ホン・ミョンボ)監督が就任し、臨んだ初戦である。前線には孫興民(ソン・フンミン)や李康仁(イ・ガンイン)といった欧州のトップクラブで活躍するエースも並んだが、ボール支配率75.3%と一方的に試合進めながら決定的チャンスを決めきれず、0-0で逃げ切られた。
6チームずつ3組で行われているアジアの「3次予選」。ここで2位以内に入ればワールドカップの出場権を得られるため、日本では「最終予選」と呼ぶことが多いが、2位以内に入れなくても、3位、4位なら「4次予選」に、さらにそこで負けても大陸間プレーオフに出場する権利をかけての「5次予選」に進むことができる。
ワールドカップ出場のチャンスはこれまでになく高く、どのチームも非常に高いモチベーションで臨んでいる。その結果が9月5日の第1節9試合に非常によく表れている。「日本×中国」を除く8試合は、「カタール×UAE」を含めいずれも「紙一重」の勝負であり、それは1月から2月のアジアカップで確認されたアジア諸国の急激なレベルアップを裏付けるものだった。