サッカー日本代表ディフェンダー(以降、DF)町田浩樹(27)には、さまざまな顔がある。そのひとつが、事業プロジェクト「アンリミテッド・ゴールズ」のアンバサダーの顔だ。
日本のサッカー少年たちをヨーロッパに無償派遣するこのプロジェクトに賛同し、力を貸しているのは、町田本人の子ども時代の海外経験が大いに刺激になったからだという。(インタビュー#8)
■満員のカンプ・ノウ「試合前から鳥肌が立った」
鹿島アントラーズ下部組織でのオランダ遠征など、こうした海外経験は、今の町田につながっている。たとえば、高校時代のスペイン遠征。鹿島ユースの一員としてスペインに向かい、カンプ・ノウで行われたUEFAチャンピオンズリーグ(以降、CL)バルセロナ対マンチェスター・シティ戦を現地で観戦した。
当時の町田は、多感な高校2年生。リオネル・メッシのゴールに雄叫びを上げ、試合前に流れるCLのアンセム(賛歌)には「鳥肌が立った」という。
「満員のカンプ・ノウ。本当に夢のような時間でした」
と、町田はしみじみと語る。
今シーズン、町田にはその夢の舞台に立てるチャンスがあった。