後藤健生の「蹴球放浪記」第229回 「放浪家天国でアウェー戦」攻略の巻(1)いざ中国の白鷺へ「三笘薫&伊東純也」応援に必要なのは読み取る力の画像
長春亜泰対成都五牛の入場券。漢字なので一目で内容が分かる。提供/後藤健生

 アジアは広い。サッカーの試合を観戦するために移動するだけでも一苦労だ。だが、蹴球放浪家・後藤健生には楽しみでもある。分からない言葉を話す不慣れな国を旅するのも、コツさえつかめば、ラクになる。たとえば、耳で聞くだけでは言葉の理解が難解な、中国であっても…。

■放浪家にとって「ありがたい」中国

 2026年ワールドカップ・アジア最終予選の対戦相手のうち、中国、サウジアラビア、オーストラリアの3チームは、前回、カタール大会の最終予選でも対戦した相手。既視感満載……。それも、中国戦の前売り入場券が完売しなかったことの原因でしょう。

 たまには、韓国のような強い(?)相手とのガチンコ勝負を見てみたい気がしますが、予選での日韓戦は韓国がポット2に落ちてくれないと実現しないようです(日本が落ちてもいいわけですが、それは困ります)。

 中国……。そこは「放浪家」にとっては大変にありがたい国です。

「放浪家」の定義の一つに「タクシーはなるべく使わない」という点があります。

 緊急事態(たとえば、深夜に到着して公共交通機関が動いていなかったとか、急いで移動しないと試合が始まってしまうとか)以外では、タクシーではなく、バスや地下鉄といった公共交通機関を使います。

 お金の節約にもなりますし、現地の人々の暮らしにも触れられます。乗り降りしてくる乗客の様子を見ていても何か感じることがあるでしょうし、狭い路地裏を走るバスの中からは、界隈の商店の品揃えまで垣間見ることができます。

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