前田大然と中村敬斗との使い分けは

 ただ、中国のブランコ・イバンコビッチ監督も世界で名を馳せる三笘を封じることが勝利への絶対条件だと考え、対策を徹底してくるはず。アジアカップ準々決勝で日本を破ったイランが彼にボールを保持させないようにロングボールを多用してきたように、中国も同じ戦いを選択してくる可能性がないとも言い切れない。

 そういう環境下で、三笘に頭からハードワークさせてしまうと、徐々に運動量が低下し、持ち前の切れ味鋭いドリブル突破が出なくなることもあり得る。もちろん相手の出方次第ではあるのだが、守備力を重視するのであれば、左サイド要員の中では前田大然(セルティック)が一番計算できる存在だ。彼も直近9月1日のレンジャーズ戦で左FWで出場し、1ゴール1アシストの大活躍を見せていて状態は非常にいい。思い切ってスタメン起用を考えていいのではないか。

 もう1人の中村敬斗(スタッド・ランス)も伊東純也との関係性を踏まえると、長い時間使いたい選手ではある。9月1日のレンヌ戦を見ても、伊東の今季初ゴールを筆頭に2人が絡んで数多くのチャンスが作り出されていた。中村敬斗のフィニッシュの迫力と精度も大きな武器になる。そのあたりも勘案しつつ、どの組み合わせがベストかを最後まで見極めることが肝要だ。

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