パリ五輪トリオ小久保玲央ブライアンと藤田譲瑠チマと山本理仁「信頼のパス交換」と「鬼の形相」の泣き虫ヒーロー【北中米W杯アジア最終予選「メンバー候補」直撃】(2)の画像
いまだチームが勝利に見放されているからか。厳しい表情で試合に臨む小久保玲央ブライアン。撮影/渡辺航滋(sony α-1)。

 パリ五輪で主力として活躍したキャプテンの藤田譲瑠チマ、山本理仁、そして小久保玲央ブライアン。3人が所属するシント=トロイデン(以降、シント)は第4節が終了した時点で、0勝1分け3敗と、苦しいスタートとなった。

「鈴木彩艶のほうがよかった」心ない声

 なかでも藤田と山本は、パリ五輪のスペイン戦から中8日、8月11日に開催された第3節のアントワープ戦にフル出場。1-6の大敗からシーズンをスタートさせることとなった。
 一方、ポルトガル1部ベンフィカからの移籍直後だった小久保は、17日に行われた第4節デンゼル戦で先発。結果は3-3の引き分けに終わったものの、ゴールキーパーとしては屈辱の3失点を喫してしまった。
 すぐに、前任者でセリエAのパルマに移籍した「日本代表GKの鈴木彩艶のほうがよかった」なる、心ない報道も飛び出した。
 そうしたこともあったのだろうか。第5戦のユニオン・サン=ジロワーズ(以降、ユニオン)との対戦では、ニッコリ笑顔や敗戦後の泣きじゃくる姿の印象が強い小久保が鬼の形相で仲間に指示を送る場面が数多く見受けられた。
 現地でこの試合を撮影したカメラマンの渡辺航滋氏は言う。

藤田譲瑠チマ。得意とするデュエルで競り負ける場面も。撮影/渡辺航滋(sony α-1)

 

  1. 1
  2. 2
  3. 3