■増える海外クラブ所属GK

 A代表の正GKに近いと目されるのは、鈴木彩艶と大迫敬介の2人。鈴木彩艶はすでにアジアカップで守護神としてゴールを守り、その後の2次予選・北朝鮮戦でもその座を守った。一方の大迫は、負傷の影響もあってアジアカップのメンバーからは外れたが、6月11日のシリア戦では先発出場している。

 なお、その試合で大迫は後半31分に途中交代。谷晃生がA代表出場2試合目を飾った。谷の初出場はE-1サッカー選手権2022の韓国戦でのもので、この大会は国内組をメインとして挑んだもの。谷としては、シリア戦の14分間は価値のあるものだったと言っていい。

 なお、6月6日開催のミャンマー戦では前川黛也がフル出場。前川にとってもこれが代表2試合目で、初出場は23年11月開催のミャンマー戦。先発した大迫敬介に代わっての9分間のプレーだった。

 鈴木彩艶、大迫敬介、前川黛也、谷晃生らが競争をする中で、A代表への昇格が大いに注目されるのが小久保玲央ブライアンだ。パリ五輪で守護神を務めた小久保は、“国防ブライアン”の異名を取るほどにフランスの地で活躍。パリ五輪メンバー22人の中でも特に、A代表召集に特に期待がかかる一人といっていい。同じくパリ五輪世代の鈴木彩艶とシノギを削ることとなりそうだ。

 そのほか、シュミット・ダニエル中村航輔もA代表復帰を狙う面々。欧州クラブに所属するGKも増えてきた厳しい環境の中で、それぞれが日の丸を狙う。

(つづく)

(2)へ続く
PHOTO GALLERY 全ての写真を見る
  1. 1
  2. 2