神奈川ダービーが示した「2つの強豪」復活の兆し(1)ACLエリート出場3クラブの対戦チームが決定、「本来の動きを取り戻した」横浜FMの光明、「決定機を作り続けた」川崎の大きな武器の画像
蔚山現代との延長戦、PK戦までもつれる死闘を制し、初のACL決勝に臨んだ横浜FMだったが…写真は植中朝日(左)とアンデルソン・ロペス。原悦生(Sony α1使用)

 J1リーグでは先週末、多くのダービーが開催された。中でも注目されたのが、川崎フロンターレ横浜F・マリノスによる神奈川ダービーだ。2017年からの6シーズン、J1タイトルを分け合ってきた2チームが激突したのだ。今季は苦戦が続いているが、このダービーでは復活の「兆し」が見えた。サッカージャーナリスト後藤健生が、両チームの変化の「胎動」に迫った!

■ACLエリート「組分け抽選会」が実施

 8月16日にアジアサッカー連盟(AFC)本部のあるマレーシア・クアラルンプールでAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の組分け抽選会が実施され、2024-25シーズンのACLエリート「リーグステージ」のスケジュールが決まった。

 今シーズンから大会方式が変更になり、ACLエリートは東西12クラブずつ合計24クラブが参加して行われる。

「リーグステージ」といっても、行われるのは総当たりのリーグ戦ではなく、各チームが12クラブのうち8クラブと戦って順位を決めるという、かなり分かりにくい方式だ。

 日本からは3クラブ(ヴィッセル神戸、横浜F・マリノス、川崎フロンターレ)がACLエリートに出場し、日本のクラブ同士は対戦しないので、残りの9クラブの中の8クラブと対戦する。具体的には、日本のクラブはジョホール・ダルル・タクジム以外の8クラブと対戦する。

 対戦相手は韓国の3クラブ(蔚山現代、浦項スティーラーズ、光州FC)、中国の3クラブ(上海海港、上海申花、山東泰山)、それにオーストラリアのセントラルコースト・マリナーズとタイのブリーラム・ユナイテッドの8クラブだ。

「エリート」と称するだけに、たしかに強豪クラブが顔をそろえている。

 従来のACLのグループステージが6試合だけだったこと、また、明らかな格下も存在したのに対して、今大会の対戦相手は強豪ばかりで8試合。厳しい対戦となるのは間違いない。

 ただ、対戦相手が韓国や中国であれば移動距離は短くて済む。そして、気候的な問題もないのがありがたい。

 横浜F・マリノスはセントラルコーストとのアウェーがあるが、川崎フロンターレ、ヴィッセル神戸はセントラルコースト戦はホームでの対戦となるので、長距離移動を強いられるのはブリーラム戦だけだ。

 移動の問題などでは、負担は少なくて済む。

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