■低迷する2クラブに見えてきた「光明」

 このままでは、ACLエリートで日本のクラブが惨敗を喫するのではないかと心配になってしまう。

 しかし、低迷していた横浜FMや川崎にも、ようやく光が見えてきてようだ。

 8月17日には、川崎と横浜FMがUvanceとどろきスタジアムで対戦。横浜FMが3対1で勝利した。

 勝利した横浜FMは本来の動きを取り戻していたし、3失点で敗れた川崎も内容的にはけっして悪い試合ではなかった。

 これだけの戦いができるのであれば、ACLでも十分に戦えるはず。すでにJ1リーグの優勝争いに絡むことは困難な状況であるのだから、ACLに力を注いでほしいものだ。

 川崎と横浜FMの試合は、前半の20分以降は川崎が完全に試合をコントロールして決定機を作り続けた。

 大きな武器となったのが、マルシーニョのドリブルだった。

 ロングパスを使ってマルシーニョを走らせた。22分にはマルシーニョのシュートが枠を捉えたが、横浜FMのGKポープ・ウィリアムが反応してCKに逃れた。27分にはマルシーニョが山田新とのワンツーでいわゆるポケットを取り、マイナスのクロスに合わせて脇坂泰斗がシュートを放ったが、ポープがまたも好守を見せてCKに逃れた。32分には大島僚太を起点に右から崩して、ファンウェルメスケルケン際のクロスを家長昭博がヘディング。39分には家長のシュートが右ポストを直撃。前半アディショナルタイムには脇坂が直接FKを狙う……。

 後半に入っても、49分の山田のヘディングがクロスバーを直撃し、54分にはマルシーニョが抜け出す(オフサイド)など川崎の攻勢は続いた。

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