今夏にJ1浦和レッズからカタール1部のアル・ワクラSCへ完全移籍したDFアレクサンダー・ショルツが現地8月11日、カタール・スーパーリーグの開幕戦にスタメン出場して新天地デビューを飾った。だが、その頼もしいユニフォーム姿よりも“ガラガラの観客席”が話題となった。
元デンマーク代表のショルツは、2021年夏に浦和に加入すると、すぐに守備の要として活躍した。高度なディフェンス能力でサポーターからは“神”と崇められ、2023年のJリーグベストイレブン選出、さらに2022年度のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝にも大きく貢献した。まだ働き盛りの31歳で、今後も長くJリーグでの活躍が期待されていたが、今年の6月末に海外移籍のためにチームを離脱し、7月9日に移籍が発表された。
いわゆる“オイルマネー”に引き抜かれた形だが、ショルツから「共に闘い、共に思い出を作った3年間。悲しいですが、私はここでチームを去ります。浦和レッズでプレーする機会を与えてくれたクラブに心から感謝をしています」と心のこもったコメントなどもあり、サポーターたちは悲しみながらも感謝して見送ることになった。
そこから約1か月、カタールの国内リーグが開幕し、ショルツはアルゼンチン代表を思わせるアル・ワクラSCのユニフォームに身を包んでスタメンでプレー。試合前には他の選手たちと並んで記念撮影に臨んだ。しかし、その背景にあるスタンド席は、観客がまばらに写るのみの“ガラガラ状態”。実際、試合の映像などには、無観客かと思われるスタジアムで選手たちの声のみが響いている様子が映っている。