【J2仙台・森山佳郎監督インタビュー(7)A代表・五輪代表の教え子たちの成長から言えること】想像を超えた中村敬斗、言語化能力に秀でた菅原由勢……選手に一番重要なのはメンタリティの画像
中央:ベガルタ仙台の森山佳郎監督、右:サッカー日本代表MF中村敬斗(写真2枚:中地拓也撮影)、左:サッカー日本代表DF菅原由勢(写真:雑誌協会代表撮影/中地拓也)

 2024年頭からみちのくの地・仙台で新たな仕事に全力を注いでいる森山佳郎監督。大きな糧となっているのは、やはり育成年代でのさまざまな経験値だ。

 とりわけ、2015年からU-17日本代表を4世代指導し、2017年インド、2019年ブラジル、2023年インドネシアと3度のワールドカップ(W杯)に導いたことは大きな意味を持つ。いずれの大会もラウンド16で敗退したが、その結果以上に選手たちが大きく育っていることは特筆すべき点だろう。

 森山監督が日本サッカー協会(JFA)へ赴いて最初に指導したのが、2000年生まれ以降の世代だった。森保一監督率いる現日本代表に定着している菅原由勢サウサンプトン)、中村敬斗(スタッド・ランス)、久保建英(レアル・ソシエダ)が名を連ねていた。

「建英はFCバルセロナのアカデミーにいた選手で今のレベルになることは想定していましたが、敬斗は正直、驚きですね(笑)。シュート力という飛び抜けた武器はハッキリしていましたけど、課題も多かった。そういう選手が欧州5大リーグまでステップアップし、日本代表でも得点を重ねるようになるとは考えていませんでした。やはり飛び抜けたストロングがあって、それに磨きをかけられれば、あのレベルまで行くことを彼は証明したと思います。

 由勢は技術、身体能力、メンタリティなどいろんな能力が総合的に高かった。加えて、学ぶ力と言語化能力が素晴らしかった。DFでありながらアタッカーの質と判断力を兼ね備えた人材はそうそういません。今季からプレミアリーグ初参戦ということで活躍してほしいですね」と指揮官は彼らにエールを送っていた。

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