森山佳郎監督就任後、ベガルタ仙台は着実に順位を上げ、躍動感あるサッカーを展開している。同時に目を引くのが、若いタレントたちの成長だ。
昨季3ゴールだった相良竜之介がここまで7点を奪っているのを筆頭に、中島元彦もキャリアハイの8得点。中央大から加入した大卒1年目の有田恵人も出場数を伸ばしており、”育成のスペシャリスト”らしい卓越した手腕を新指揮官は見せているのである。
「相良は出来不出来もありますけど、今季はまずまずのパフォーマンスを見せていますね。有田や名願斗哉らも上がってきています。右サイドバックの髙田椋汰、左の石尾陸登も重要な役割を担ってくれていて、若手が伸びているのは嬉しいこと。中堅の中島や郷家友太も大車輪の働きを見せてくれているのは確かです。
ただ、石尾がケガで離脱した6月以降、最終ラインが不安定になったのは課題。内田裕斗もケガで使えない状況で、今は髙田を左に回していますが、左サイドバック(SB)がアキレス腱なのは1つの事実です。
左SBの人材難というのは、日本サッカー界全体の問題。J2全体を見回しても、力があるなと思っていた徳島(ヴォルティス)の橋本健人が(アルビレックス)新潟に引っ張られたばかり。新保海鈴(山口)も存在感を高めていますが、各チームとも苦労している。左SB問題は我々が向き合わなければいけないところです」と森山監督は収穫と課題を口にする。