守屋都弥と北川ひかるを「引っ込めると」と

「プレースピード」が落ちた結果、後半のなでしこジャパンがつくったチャンスは、前半の2つの得点時のような美しいコンビネーションではなく、前がかりになった相手の裏をつくカウンターだけだった。高い「プレースピード」でゲームを支配し、相手陣で試合を進め、得点するという、目指す形は生まれなかった。
 後半のリズムの悪さの原因は、選手交代にあったかもしれない。とくに「サイドバック系」の選手が守屋とケガ明けの北川しかいない結果、その2人を引っ込めると組織力が大幅に下落してしまったことは否定できない。熊谷紗希がそのチームの崩れを何とか最終ラインで支え、3-1のまま逃げ切ったが、次の準々決勝に向け、懸念材料となってしまった。
 準々決勝は8月3日土曜日、15時(日本時間22時)キックオフのアメリカ戦。会場はパリのパルクデプランス。アメリカはかつての「無敵チーム」ではない。ナイジェリア戦の前半5分から32分にかけて見せた「プレースピード」を出し、長時間保つことができれば、勝機はある。

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