■レッドカードは「偶然ではない」

 チャンスを作りながら得点につながらないとリズムを失うというのも、サッカーではよくあることだが、そんな心配をしていた矢先の19分には、深い位置まで持ち込んだ大畑歩夢からのクロスを受けた三戸が落ち着いて決めて、日本は先制に成功した。

 こうした日本の攻勢に対して、パラグアイは反則で止める回数が多くなり、それが、結局はウィルデル・ビエラの退場につながった。

 日本が5対0というスコアで大勝できたのは、もちろん、パラグアイがこの退場によって1人少なくなってしまったからだ。

 だが、ビエラが退場した時点で日本はすでにリードしていたのだ。だから、日本が勝利したのは退場があったからではない。そして、それまでにもパラグアイが再三、ファウルで日本の攻撃を止める場面があったのだから、レッドカードもけっして偶然の出来事だったわけでもないのだ。

 ビエラの退場は、いわば“必然の退場”だったのだ。

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