【鹿島が直面した世界との差。中断明けの課題とは(2)】希望となった17歳・徳田誉。三笘と渡り合った須貝……。中断明けの鹿島に必要なことと伸びしろの画像
鹿島アントラーズのランコ・ポポヴィッチ監督 撮影:中地拓也

 ブライトンに1-5という惨敗を喫した鹿島アントラーズ。守備の要・植田直通がメディアの問いかけを遮って帰っていったのを見ると、ディフェンス陣にとってはショックが大きすぎたのだろう。

 4失点した後半の戦いぶりに目を向けても、安西幸輝関川郁万といった主力たちが次々と左右に揺さぶられ、かわされてシュートを決められた。その一挙手一投足をランコ・ポポヴィッチも問題視したはずだ。

 今季前半戦の鹿島はGK早川友基と最終ラインの濃野公人、植田、関川、安西はほぼ固定で戦い、過密日程もギリギリで乗り切ってきたが、それだけでは戦力が足りない。この日、三笘薫に対して勇敢に立ち向かった須貝英大、ボランチとセンターバック(CB)を兼務できる三竿健斗らうまく使いながら、選手層アップを図っていくことがまずは肝心だろう。

 中盤にしても、今後は柴崎岳知念慶、三竿の3枚をベースに、樋口雄太、ミロサヴリエヴィッチを加えながら、ボランチの最適解を見出していくことになる。前半戦のデュエル王である知念は目下、欠かせない戦力だが、知念と三竿を並べると守備強度は上がるものの、攻撃の工夫が物足りなくなってしまう。逆に知念と柴崎、あるいは三竿と柴崎のコンビだと、攻撃面では活性化するのだが、デュエルと強度を前面に押し出すポポヴィッチ監督が思い描くサッカーができない状況も起こり得る。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4