【鈴木優磨不在の鹿島が突き付けられた現実(2)】佐野海舟移籍で選手層アップは必須――夏場以降、いかにして首位・町田を追走していくのかの画像
鹿島アントラーズの主力だった佐野海舟 撮影:中地拓也

 6月は結局、1勝3分1敗と思うように勝ち点を積み上げられなかった2位・鹿島アントラーズ。町田も2勝2分1敗と足踏みしたことで、まだ首位を捉えられる位置にはいるものの、自分たちの戦いを突き詰めていかなければ、2016年以来のJ1タイトルには手が届かないだろう。

 7月はコンサドーレ札幌、横浜F・マリノス、FC東京との3試合が控えているが、このタイミングで佐野海舟のドイツ1部・マインツ移籍が本決まりになる見通しで、1日にはチームを離脱が発表された。ゆえに、ボランチのテコ入れに可及的速やかに着手しなければならない。ご存じの通り、今季は知念慶のコンバートによってここまで何とかバランスを保ってきたが、彼1人では足りないのだ。

 30日のヴィッセル神戸戦では1-3になった後半20分から出てきたキャプテン・柴崎岳が右サイドを駆け上がる濃野公人目がけて一発で決定機になるロングパスを出したが、ああいう仕事ができるのはやはり彼だ。

 ランコ・ポポヴィッチ監督は守備強度や推進力を重んじるため、ケガから復帰して1か月が経つ柴崎の先発起用を躊躇している様子が見受けられるが、ここからはそれも考えていく必要もありそうだ。

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