■森保監督「我慢の起用」で2ゴール&決定機

 だが、森保監督はここで我慢をして後半も小川をピッチに送り出した。「小川を交代させなかったこと」。それこそ、3バックのテストを行ったことと並んで、ミャンマー戦での森保監督の最高の采配だった。

 後半に入ると、小川は前半よりも積極性が増し、52分にワンタッチのパスをつないで、最後は鈴木唯人がシュートを放った場面でもパス回しに参加。そして、75分には右サイドの相馬勇紀からのクロスに反応し、ファーサイドに流れてDFのマークを外してヘディングシュートを決めた。

 待望の1点が決まると、小川のプレーはさらに積極化。83分には、相馬からのアーリークロスが相手DFに当たってこぼれたところを小川が決めて自身の2ゴール目。

 こぼれ球に反応して、ターンして決めた辺りの落ち着きとシュートの美しさは、さすが小川といったプレーだった。

 その後、87分には相馬のFKに対して、伸びあがるようなジャンプから正確に頭でとらえて、ポストをかすめるシュートも放った。

 そして、90+3分。ボランチでプレーしていた板倉滉からのくさびのパスを受けた小川は、相手選手と接触して倒れながら、ヒールで残して中村のゴールをアシストした。

 2ゴールを決め、その他にも何度か決定機を作り、最後はターゲットとしての仕事を果たした小川。これからも代表に招集されるだろうし、センターFW争いに加わることは間違いない。

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