2024年のJ1リーグが、折り返し地点にたどり着こうとしている。20チームで臨んだ前半戦は、良い意味でも悪い意味でもサプライズがあった。また、後半戦の展望につながる新たな材料も見つかった。前半戦をいかに消化し、後半戦に昇華させていくのか、ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が徹底的に語り合った。
■これから優勝争いに「食い込む」チーム
――今後、優勝争いに食い込みそうなチームはどこですか。
後藤「残留争いと違って、そっちは全然分からないよ。鹿島アントラーズも今は調子が良いけど、最後までこのままいけるか分からない。勝点差がそれほど開いているわけじゃないし」
大住「夏までには、ヴィッセル神戸がさらに上がっていくかもしれないね。ただし、やはりACLという罰ゲームが気になるところ。FC東京は、首位と勝点9差か…。今は内容もすごく良いと思うけど、夏に移籍していなくなる選手が出てくるかもしれない。松木玖生とかね」
後藤「そうそう。オリンピックで活躍した若手は、ヨーロッパに引き抜かれていくかもしれないからね。どのチームにとっても、夏に誰かが移籍していくのは頭が痛いよ。あるいは逆に、五輪開催による中断期間中に立て直しに成功するチームが出てくるかもしれないね」